フランチャイズで事業を始めたけど、なかなかうまくいかないため、「止めた方がいいのではないか。。。」と悩むことは珍しくありません。そのようなときに、フランチャイズ契約を解約するかどうかは、慎重に判断した方が良いかと思います。なぜなら、一度「解約します」と伝えてしまうと、後から撤回することは非常に困難だからです。
本記事では、民法の基本ルールと最新の裁判例をもとに、フランチャイズ契約の解約について分かりやすく解説します。
解除の撤回~民法の基本ルール:民法540条2項の原則
民法第540条第2項は、次のとおり規定されています。
(解除権の行使)
第540条 …
2 前項の意思表示は、撤回することができない。
契約の解除の意思表示は、原則として撤回できません。法律上厳密にいいますと「解除」と「解約」とは別の概念となりますが、「意思表示を撤回できない」という点では同じと解釈されています。
つまり、一度「解除します」または「解約します」と相手に伝えてしまうと、その時点で契約終了の効果が確定し、後から「やっぱりなし」(撤回)は通用しないというのが原則です。
フランチャイズ契約の解約とその撤回:東京地裁令和7年6月26日判決
このルールは、フランチャイズ契約でも当然に適用されます。
実際の裁判例として、東京地裁令和7年6月26日判決をみてみましょう。
この事例では、フランチャイジーが解約通知を送った後、撤回したうえで、再度解約通知を送りました。裁判ではフランチャイズ契約が解約された時点について争点となり、裁判所は、
・解約の意思表示は有効に成立している
・その後の撤回は認められない(民法540条2項)
・よって、契約は当初の解約通知どおり終了
と判断して、1度目の解約告知が有効であることから、同解約通知書がフランチャイザーに到達した時点でフランチャイズ契約が解約されたと判断しました。
まとめ:解約は「最終判断」として行うべき
以上のとおり、一度解約する旨の通知をすると撤回ができませんので、「とりあえず解約を伝えて様子を見る」という対応はできないと考えてください。その一方で、フランチャイズ契約を解約すると、違約金や競業避止義務など様々な影響が出ることになります。そのため、解約を通知する際には慎重に判断する必要があります。
フランチャイズ契約を解約して事業からの撤退を検討する際には、一度専門家とご相談いただければと思います。





