フランチャイズと商標

The following two tabs change content below.
弁護士 山本 律宗

弁護士 山本 律宗

2014年12月 弁護士登録(愛知県弁護士会所属)/名古屋第一法律事務所所属

商標とは

商標とは、人の知覚によって認識することができるもののうち、文字、図形、記号、立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合、音その他政令で定めるものであって、①業として製品を生産し、証明し、又は譲渡するものがその商品について使用するもの又は②業として役務を提供し、又は証明する者がその役務について使用をするもの、というのが商標法上の定義です。

商標は、自社が取り扱う商品やサービスを他社のものと区別するものであるばかりか、企業努力によっては、「信頼」「安心」などのブランドイメージが付加されることになれば、その商品やサービスの宣伝効果を生みます。

フランチャイズ契約における商標

フランチャイズ契約においては、フランチャイジーが統一の商標等を使用することにより、フランチャイジーがどの企業であっても、フランチャイザーがフランチャイジーを通じて提供しようとする商品やサービスが、一定の品質や性能を保って提供されていることを顧客に示すという重要な機能を持ちます。

そのため、フランチャイズ契約を締結していない第三者の商標権侵害する行為や混同させるような行為等に対して、商標法や不正競争防止法に基づき、侵害行為の差止や損害賠償を求める紛争が生じることもあります。

フランチャイジーとして、フランチャイザーの商品やサービスについて、商標を使用して顧客に提供することは、フランチャイズ契約上、予定されていることですので、基本的には商標権侵害を気にする必要はないと思います。もっとも、フランチャイズ契約が終了した場合には、商標権の使用権限を失いますので、フランチャイズ契約終了後もフランチャイザーの商標を使用し続ける場合や同じような商品やサービスを提供し続ける際にフランチャイザーの商標と類似又は混同するような商標を使用する場合には商標権侵害等の問題が生じてきます(東京地方裁判所平成18年2月21日判決等)。

商標権侵害として問題となる行為

商標法は、「指定商品若しくは指定役務についての登録商標に類似する商標の使用又は指定商品若しくは指定役務に類似する商品若しくは役務についての登録商標若しくはこれに類似する商標の使用」を商標権の侵害行為としています(商標法37条1号)。

この点は、同時に不正競争防止法における「他人の商品等表示都市て需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用する行為」が不正競争となる(不正競争防止法2条1項1号)関係で不正競争防止法との関係でも問題となります。

商標の類似性は、双方の外観(視覚的に紛らわしいか)、呼称(読み方が紛らわしいか)又は観念(意味内容が同一かどうか)のそれぞれの判断要素を総合的に考察して判断されます。取引の実際において、特に注意を引く部分とそうでない部分がある場合には、その特に注意を引く部分によって商品の識別をするのが普通ですから、その点も加味して判断をすることになります。

おわりに

商標権侵害の問題は、フランチャイジーがフランチャイズ契約に基づいて商標を使用している場合には余り意識しなくても良いかと思います。しかし、フランチャイズ契約が解除されたか否かが争われる場面においては、商標権を使用する権利の有無が問題となりうるので、注意が必要です。この手の紛争は、法律関係が複雑ですので、弁護士を入れて法的問題を整理しつつ進めるのがよいと思います。

関連ページ

フランチャイズに関連する法律~中小小売商業振興法と独占禁止法

フランチャイズのトラブル事例~失敗しないために知っておきたいこと

 フランチャイズ法律相談

 損害賠償、解約、競業トラブルなど
 ZOOM相談も可能です

ご予約・お問い合わせはこちらから>>