フランチャイズ契約の主なチェックポイント

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「脱サラして何か始めたい!」、「自分で何か事業したい!」、そういった場合、フランチャイズ・チェーンに加盟して事業を始める方が増えているかと思います。

しかし、いざ事業を始めてみると、「思っていたのと違う。」「聞いていたのと違う。」と、思わぬトラブルに発展してしまうことも多いようです。そういったトラブルに巻き込まれないよう、事前に契約書をしっかり確認しておくことが重要となります。

そこで、今回は、フランチャイズ契約書の主な条項についてお伝えします。契約締結の際に、少なくともこれらの条項は確認していただいた上で、事業を始めるかどうかを考えていただきたいと思います。

なお、以下の例示の条文内で、「甲」とされているのは「本部」、「乙」とされているのは「加盟店」のことを指します。

契約期間に関する条項

第○条(契約期間及び解約)

本契約の有効期間は、本契約締結日から満○年とする。ただし、契約期間満了までの○か月前までに、甲又は乙のいずれからも書面による契約終了の意思表示がないときは、本契約は自動的に○年間更新されるものとし、以後も同様とする。

フランチャイズ契約が継続される期間が規定された条項となります。

締結した契約がどのくらいの期間有効なのかということは、今後の経営に大きく影響を与えるものとなりますので、契約期間経過後の更新に関する規定(自動更新なのか、など)と合わせてしっかりと確認してください。

(フランチャイズ契約と更新の問題についてはこちら→フランチャイズ契約と更新拒絶

事業内容等に関する条項

加盟店がフランチャイズ契約を締結することによって、どのように事業を行っていくのか、ということについて規定されている条項です。

商号・商標の使用に関する条項、経営指導に関する条項、取り扱う商品に関する条項など、様々な条項があります。

特に、商品の仕入れ等の条項はしっかりと確認してください。

第○条(商品の販売)

1 甲が乙に販売又はあっせんする商品の品目は、別紙一覧表のとおりとする。
2 乙は、商品の販売方法、店舗の内外装、従業員の制服その他の営業方式については、甲の定める基準に従い実施するものとする。
3 乙は、商品の販売価格については、甲の提示する希望販売価格を基準として、出店地域市場の実情を鑑みて設定するものとする。

たとえば、上記のように、仕入れることができる商品、販売方法、販売金額といった点が明確に定められており、営業していく上で自由度が少なくなりますので、経営計画を立てる上でも必ず確認してください。

また、経営指導に伴って、研修を義務づけられていることもあります。

第○条(研修)

1 乙は、本サービスの提供開始前に、甲が実施する下記の内容の研修を受講しなければならない。
⑴ 研修場所:・・・・
⑵ 研修期間:・・・・
⑶ カリキュラム:・・・・
2 研修の参加費は、無償とする。
3 乙が研修に参加するために要した交通費・宿泊費は乙の自己負担とする。

上記の例文のように、どのような研修を受けなければならないか、費用はどれだけかかるかといった点が規定されていることがあり、事業開始までにどれだけの労力と時間がかかるのか、事前に把握する意味でも、しっかりと確認するようにしてください。

テリトリー条項

第○条(テリトリー)

甲は、乙の事前の文書による承諾がない限り、○○の地域において、他のフランチャイジーの営業を許可せず、かつ、甲の直営店を置かないことにする。

加盟店の店舗周辺地域で、本部又は他の加盟店が店舗を出店できるか否かに関して規定された条項です。
上記の文言であれば、近所に同じフランチャイズ・チェーンの店舗が出店するリスクは低くなりますが、

第○条(テリトリー)

甲は、乙に対し、乙の店舗が存在する地域において、他のフランチャイジーの営業を許可することができ、かつ、甲の直営店を置くことができるものとする。

といった文言であれば、近所に同じフランチャイズ・チェーンの店舗が出店するリスクは高くなりますので、ご自身の営業活動に重大な影響を受けることになります。

そのため、テリトリー条項の内容は、契約締結時に必ず確認するようにしてください。
(参考:近隣に同一フランチャイズの他店舗が出店した場合とテリトリー権

加盟金条項

第○条(加盟金)

1 乙は、甲に対し、本契約の締結と同時に、加盟金として金○○万円を、甲の指定する銀行口座に振り込んで支払う。ただし、振込手数料は乙の負担とする。
2 全行の加盟金は、本件店舗における以下の事項の対価とする。
⑴ 甲の名称、商標等の使用権の設定
⑵ ・・・・・・
⑶ ・・・・・・
3 甲は乙に対し、第1項に定める加盟金について、いかなる場合においても返還しないものとする。

加盟店が、契約締結の際に本部に対して加盟金を支払う旨が規定された条項です。

「加盟金」と聞くと金額がまず気になるところですが、加盟金以外にも契約締結段階で支払いを求められるものがある可能性がありますので、二重払いを防ぐという観点から加盟金が何の対価として支払うこととなっているのか、という点は必ず確認してください。

また、上記例文の第3項にあるように、「いかなる場合においても返還しない」旨が規定されていることがあります。
この場合には、開店できなかったとしても、加盟金の返還を請求することが難しくなります。そのため、店舗候補の物件が確定した後など、開店の見通しができてから契約を締結するなどした方が、トラブル回避にとってよいかと思います。

ロイヤリティ条項

第○条(ロイヤリティ)

乙は、甲に対し、ロイヤリティ(経営技術指導料及び商号等使用料)として、毎月総売上高(税抜き)の○パーセントに相当する金額並びにこれに係わる消費税及び地方消費税を、毎月末日締め翌月10日までに、甲の指定する銀行口座に振り込んで支払う。ただし、振込手数料は乙の負担とする。

加盟店が、契約期間中に本部に対してロイヤリティを支払う旨が規定された条項です。

法律上、本部は、ロイヤリティの金額や算定方法、ロイヤリティの性質(何の対価なのか)、支払時期、支払方法を書面で記載し、加盟店に説明をしなければならないため、これらの点につきましては、しっかりと確認をした上で、説明を受けてください。

また、金額について、上記のとおり「毎月の売上高の●%」という形で規定されずに、「毎月○○万円」と定額で規定されることもありますので、よくご確認ください。

解除条項

第○条(解除)

1 甲及び乙は、相手方が本契約に違反し、書面による催告後○日以内に当該違反が是正されないときは、本契約を解除することができる。
2 甲又は乙は、相手方に次の各号に定める事由が生じたときは、何らの催告又はその他の手続を要することなく、直ちに本契約の全部又は一部を解除することができる。
⑴ ・・・・・
⑵ ・・・・・
⑶ ・・・・・
3 前項の解除権の行使は、損害賠償請求を妨げない。

フランチャイズ契約が解除される(契約が終了する)根拠が規定された条項です。
どういった場合に本部が契約解除を言ってくるのか、加盟店が契約を解除したい場合、どういう手続が必要なのか、という点について、あらかじめ確認しておくとよいかと思います。中途解約の場合には、違約金を支払う旨が規定されることもありますので、その点についても注目してください。

フランチャイズ契約における解約一時金や違約金の意味
フランチャイズ契約の解約を言い渡されたら

契約終了後の措置

第○条(契約終了後の措置)

本契約が終了した場合、乙は、店舗の営業及び本契約により許諾された甲の商標、商号、マーク等の使用を直ちに中止し、甲の指定する本契約に係わる貸与物、記録媒体、書面及びデータについては、甲の指示に従って変換、破棄又は削除しなければならない。

契約が終了した場合、どういった対応をしなければならないかが規定された条項です。
契約によっては、上記例文にとどまらず、返却する物の中に、加盟店が購入した物まで含まれていることがありますので、事前にしっかりと確認しておく必要があります。

競業禁止条項

第○条(競業禁止)

本契約期間中及び本契約終了後○年間、乙は、自ら又は第三者の名義にて、個人又は法人の役員として、甲と同種の事業を経営してはならず、また、甲と同種の事業を営む他の事業者に加盟してはならない。

加盟店が、フランチャイズ契約終了後、フランチャイズ事業と同じ内容の事業を行わない義務を負うことが規定されている条項です。

フランチャイズ契約が終了した後、トラブルになることが多いのが、この競業禁止条項かと思います。
契約終了後、何年間、同種事業を行ってはいけないのか、どういった事業が競業として禁止されているのか、条項をよく確認していただけたらと思います。

(参考:フランチャイズの脱退と競業禁止規定

以上の条項は契約の中の主だったものであり、フランチャイズ契約では様々な条項が事細かく規定されています。
説明会などで聞いていた内容と違ったとしても、契約を締結してからでは対応できないこともありますので、事前にしっかりと契約内容を確認した上で、フランチャイズ契約を締結するようにすることが、トラブルに巻き込まれないようにするために重要です。

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